東成未来塾/企業訪問
私達が暮らす日本は先の敗戦からの復興を目指し、資源を持たない弱みを強みに変え、世界に誇る技術立国「日本」を築き上げました。高度成長からのバブル経済の崩壊、グローバリズム、リーマンショックなど、世界屈指のモノづくりの拠点「東成」は波乱に満ちた時代を経て今日、区政100周年を迎えるに至りました。しかしパンデミックによる経済打撃や価値観の変貌は、いまも私達の暮らしに大きな影響を与えています。予測できない不透明な時代を見据え、豊かな未来に本当に必要なコトとは、次世代に残すべき大切なコトとは何なのか?「東成未来塾」は区政100周年を迎えた東成の企業や団体を訪問し、その優れた取り組みや理念について伺い、東成の魅力や新たな100年について考える活動です。
▪️旭電機化成 株式会社

元々の大手家電メーカーをはじめとするプラスチック形成の請負企業からの脱却、そして現在は自社製品の企画開発から生産・販売に至る、自社で完結するメーカーへと躍進された企業です。数多くのアイデア製品を社会に送り出し、企画・マーケティング力に優れ、常にユーザー目線で未知の商品の創出に余念がありません。請負を主とするモノづくり企業は、企画・マーケティングに対する認識が低く、そこに対するコスト(投資)意識が育たない、こうした視点が企業イノベーションにとって重要と考えます。
▪️株式会社 光製作所

井上社長は90年余り続く光製作所を代々継承し、東成で暮らし働く “住工共存” を自ら実践されています。精密板金加工で高い技術とセンスを誇り、多方面から厚い信頼を得ておられます。子供達へのモノ作り学習や工業高校との連携を通じて、次世代育成を見据えたモノづくり教育に積極的に取り組まれています。
▪️カフェ&パスタ グルッポ

昭和の繁栄を色濃く残す東成区に唯一残る商店街。そのなかでカフェ料理とお人柄で人気のお店です。先代(洋品店)から続くお店を運営しながら、100円商店街やディスコイベント等を企画し、大切な会費からの費用捻出や、人の賑わいを取り戻す活動に寄与されています。行政による街づくりへの投資の欠如がシャッター商店街を生み出した一つの要因と考えられます。最近では、外国人による店舗物件の買収が急増しています。商店街の異国籍化が進行し、日本の下町文化とコミュニティー消失の危機にあると考えます。
▪️三栄金属製作所

技能実習生として来日し、真面目に働き続けて10年。今では工場長として勤務し会社にとっても重要な人材でありながら、日本の在留資格のハードルが高く設定されているのが現実です。真面目に働く人々に未来が開かれる制度設計が求められます。
▪️ニシト発條製作所

東成で100年続く、ここでしか作れない高性能なバネ製品の製造企業です。人を教育する環境が日本のモノづくりにとって最も重要です。昨今の工業高校の減少は懸念される課題であり、技術教育の大切さが問われています。工業高校の魅力をもっと高め、より多くの若者がモノづくりに興味を抱き、誰もがモノづくりとの接点を持てる社会にすることが重要と考えます。
▪️母子生活支援施設 リアン東さくら

様々な事情を抱えながら18歳未満の子供を養育する母親を、生活全般にわたりサポートされています。とりわけ子供達が健全に育まれる環境づくりへの配慮や、個々の悩みや課題解決へのお手伝いは、人として寄り添う思いやりの心を大切に取り組まれています。誰もが自分ごととして捉える事が重要であり、セーフティーネットの充実が東成の価値に繋がっています。
▪️就労移行支援事業所 カラーズ

美容業界における職業訓練校の運営を通して、誰もが夢を持ち続けられる社会を目指し、地域に根差した活動をされています。現代に増加する生きづらさを感じる若い世代。様々な悩みや発達障害など、誰もが自分らしく生きる事が出来る社会は、みんなが安心して幸せに暮らせる街づくりに繋がります。
▪️株式会社 ダイプラ

医療分野・半導体分野で必要なスーパーエンプラで国内最高レベルの技術を誇る100年企業です。歴史ある企業は自社の様な中小が多く、大企業は短期的観測に振り回され本質を見失う傾向にあります。「おもてなしの心」の哲学は日本のモノづくりに生かされています。東成は暮らしと製造が融合した「住工共存」が強み、その意味でも災害危機管理を通して地域との繋がりは大切と考えます。